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反応、いろいろ [物語(明智光秀)]

※初めに、「注意事項」を必ずお読みください。

※この物語は、茶猫の妄想でできております。そのため、公式やあなたの妄想と違うキャラになっている場合があります。それが受け入れられない方は、回れ右してお帰りください。

※以上のことがお守りいただける方のみ、下記のリンクより物語へお入りください。


 
 
「秀吉、ちょっといいか?」

 安土城の廊下で、光秀は秀吉を呼び止め、自室へと招いた。
 
「…秀吉、三成のこと、もう少しどうにかした方がいいぞ?」
「…? どういう意味だ?」
「いやな、この間、ちょっとした悪戯を仕掛けたんだが…。二人の反応が真逆でな…」
「二人って…、家康にもやったのかよ…」
「あぁ、面白かったぞ」

 くすくすと笑う光秀を、苛立ちながら見つめる秀吉。

「…で? どんな悪戯をしたんだ」
「なに。二人が興味ありそうな書物に、『春画』を数枚入れて渡しただけだ」
「………!!!」
「そんなに驚かなくたっていいだろう。まぁ、それでちょっと、気になってな…」

            ◇◇◇

※反応その一・家康の場合

 光秀は、一冊の書物を手に、家康のもとを訪ねた。

「家康、お前が好きそうな書物があったから、持ってきたぞ」
「あ、光秀さん。ありがとうございます」
「あぁ、気にするな」

 家康の頭を軽く撫でながら、いつものように読めない笑みを浮かべて、部屋を後にする。

 四半刻後、光秀の部屋の襖が勢いよく開かれ、顔を真っ赤にした家康が飛び込んできた。片手には、何やら紙の束が握られている。

「み、光秀さん!! こういうものは、はさんでおかないでください!!」
「ん? たまには息抜きも必要かと思ったが…、気に入らなかったか?」
「気にいるとか、いらないとかの問題じゃないんです!!」
「悪かったな。次からは気を付けるとするよ」

 してやったり、とばかりに笑っている光秀を、苦々しい顔で見つめる家康だった…。

               ◇◇◇

※反応その二・三成の場合

 光秀は、三成の部屋を訪れた。いつものように散らかった部屋の中にいる彼に声をかける。

「三成、いるのか?」
「あ、光秀様。どうかなされましたか?」
「いや、お前が興味ありそうな書物が手に入ったから、持って来たんだが…」
「そうなのですか?! あ、今お茶を出しますので…」
「茶はいいから、これなんだがな…」

 お茶を入れようと立ち上がる三成を制し、書物を渡す。彼は、光秀の前でそれを開き、読み始めた。
 しばらくすると、読む手が止まり、何か考え込んでいる。ふと、視線を上げ、一枚の絵を光秀に見せながら、口を開いた。

「…あの、光秀様。これは、どういう戦術なのでしょうか…? 私には、よくわからないのですが…」
「………いや、お前にはまだ、早すぎたのかもしれないな…」
「……?」

 きょとん、としている三成に、ちょっと呆れた光秀だった…。

               ◇◇◇

「……と、いう訳だ」

 いつの間にか秀吉が入れていた茶を飲みながら、光秀は二人の反応を説明した。秀吉は、大きくため息を吐いて言った。

「…俺も気にしているんだけど、なかなか、女心に興味を示さなくてな…」
「いっそ、その手の店に押し込んで、手取り足取り教えてもらったらどうだ?」
「そんなことして、かえって苦手意識を持ったらどうする。あいつには、自分から気付いていって欲しいんだ」
「まぁ、それもそうだな…」
「ただ、あまりあいつらをからかうなよ。全く…」
「分かった、分かった。次からは、程々にしておくとしよう」

 くすくすと、にやけた笑いを浮かべる光秀に苛立ちを感じながらも、秀吉は言葉を飲み込んだ…。

                (終わり)
 
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