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イケメンジャー番外編 (1) 顕如と信玄 [(妄想)イケメンジャー]

※初めに、注意事項をお読みください。

※この物語は、すべて作者の妄想でできております。

※この物語は、公式の物語と一切関係ありません。
※公式のイケメンジャーが物足りない猫が、妄想していたイケメンジャーを書き起こしたものなので、公式のイケメンジャーとは全く関係ありません。

※キャラの性格及び性別が、公式のイケメン戦国やあなたの妄想と違う場合があります。そういうのは受け付けないわ!という方は、このまま、回れ右をしてお帰りいただき、このブログのことを一切お忘れいただきますよう、お願いします。

以上のことがお守りいただける方のみ、この先にお進みください…。  
  
 ある、のどかな昼下がり。京都府警の刑事課にある小さな休憩室に、顕如と信玄がいた。いつものようにコーヒーを飲んでいる信玄の前に、顕如が小さなタッパーを差し出した。

「…? なんだ?」
「茶菓子だ。……お袋のレシピを見て、私が作った」
「お前が?」

 きょとんとしながらも蓋を開けてみると、色よく焼きあがったクッキーが入っていた。ふわりと立ち上るバターの香りは、半年前に病死した顕如の母、恵子が作ったものと変わらない。懐かしそうに目を細めている信玄に、彼が言った。

「……無理に食わなくてもいいぞ。味は、お袋の足元に遠く及ばぬからな」
「わー! 待て待て待て! 食べないとは言ってないだろう…。!…何を謙遜しているんだ? 叔母さんの味、そのものじゃないか」
「お世辞ならいらんぞ」
「野郎に媚びうるような真似はしない。本当に、叔母さんの味だ。叔母さんの菓子の大ファンだった俺が保証する。全く、血は争えないな」
「そうか…。なら、店を出した時にも出せそうだな」

 信玄の顔をじっと見つめていた顕如が、安堵の表情を浮かべる。それに応えるように、信玄が微笑んで言う。

「そうだな。お前のコーヒーにお菓子、俺の軽食の腕が揃えば、何も怖くないさ。…もうすぐ出来上がる、俺たちの新しい居場所も」
「あぁ…。お袋に任せる予定が、間に合わなかったのが心残りではあるがな…」
「…それを言うな。まだまだ、準備する物もあるからな。ぬかるなよ?」
「こっちの台詞だ。……ただ、嫌な予感がする。私達が退職するまでに、大きな事件が起きなければいいのだが…」
「おいおい、嫌なことを言うなよ。お前の勘は当たるからな…」
「今回ばかりは、外れてほしいものだな…」

 ぽつりとこぼす顕如に心底嫌な顔をする信玄。平和な昼下がりは緩やかに過ぎていくのであった…。

 ……彼の「嫌な予感」が的中するのは、この一週間後のことだった…。

(終わり)
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